2016/1/3 ローマ5:3~5 患難と希望



・患難さえ喜ぶ
 私たちが地上に生きる限り患難があります。それはどうにかして避けたいことですが、使徒は「患難さえも喜ぶ」と言明します。その理由は、人は、患難を通してこそ、成長することができるからです。スポーツの場合でも厳しい練習があって初めて、はじめて能力が培われます。

・忍耐と練られた品性
 「患難が忍耐を生み出し忍耐が練られた品性を生み出し」とあります。忍耐という徳は、安楽、安逸の中では生まれることはありません。患難の中で培われます。しかも忍耐は、人格の基盤となります。
 練られた品性とは、よく鍛えられた性格と言うことです。よい品質の金や銀は、精錬を通して出なければ獲得することはできません。
・希望
 「練られた品性が希望を生み出」とあります。「希望」は世においても望まれる品性ですが、その場合、目に見える好条件がなければ生み出すことができません。しかし、キリスト者は、目先のことではなく、目に見えない全知全能の神を信じる信仰によって、無から有となるという絶対的希望を持つのです。

・終わり
 現代は、能力と技術が重んじられる反面、人格の成長について軽視しがちです。またその形成基盤を見失っています。私たちはキリストという基盤を持っているので、彼を通して、どのような時にも、神の子としての忍耐、品性、希望という徳を養いましょう。