2010/7/18 ローマ1:2~4 神の福音

・神の福音
 福音とは、神が私たちに伝えようとする最高の良き知らせです。人の福音はやがて廃れますが、神の福音は永遠の喜びと生命をもたらします。
 福音は旧約聖書から新約聖書に到るまで、聖書全巻を貫き、その主題です。私たちが聖書を読むとき、キチンと福音として理解し、それを自分のものとするときに、それは良い知らせとして心に響くのです。

・神の子キリスト
 福音の中心は神の子キリストです。彼の本質は神の子ですが、私たちのために同じ肉を持つ人間となって地上に下りました。
 「肉によればダビデの子孫」とあります。神はアダムに代わって新しい人間の代表なる「男の子」について聖書において一貫して預言されました。それがダビデの子孫ということです。彼は「私たちのために」生き、十字架上で私たちの罪を担うほどに、私たちを愛しています。
 「御霊によれば」とあります。キリストの本質は「死者の中から復活」する力を持つ神の子です。死で終わる方ではなく、彼の内には常に神の力、復活の生命が働きます。私たちも福音の中にキリストを見いだすときに、神の愛と永遠の生命と力を見いだすことができます。

・信仰によって
 福音を聞くだけでは、キリストは私たちの外にあるだけです。信仰によってキリストは私たちの内に住み、私たちのものとなります。「あなたの口でイエスを主と告白し、あなたの心で・・・信じるなら、あなたは救われる」ローマ10:9とあるとおりです。

2010/7/11 ローマ1:1~7  使徒パウロから

・しもべパウロ
 「キリスト・イエスのしもべパウロ」とあります。かつてパウロは律法を持つ自由人と自認していました。実態は罪の奴隷でした。しかしキリストと出会い、愛によって捕らえられました。それ以来、彼はキリストのしもべとして、徹底してキリストに従い、全く新しい人間像を造りました。

・使徒として召され者
 具体的にパウロは、使徒としての召命に答えていきました。それは困難を伴う働きでしたが、あらゆる努力しながらも、キリストの声に従い使徒としての務めをなしたのです。その結果、どの使徒たちにも劣らない働きを成し遂げキリストに似た人格を作りました。
 
・福音のために選び分けられた者
 「福音のために選び分けられ」とあります。福音によって生きるように聖別された者でした。福音は自分を養い、不必要な部分を切り落とす力があります。そのようにして世の人とは異なる際だった人格と生活スタイルを形作ります。

・召された聖徒たち
 私たちもまた「召された聖徒たち」です。キリストのしもべとしてキリストのために生き、それぞれの召命の声に忠実に答え、福音によって自らを聖別していくときに、私たちもまた神の子とされ、神の作品に造り変えられていくのです。現代社会は価値観が崩壊している時代ですが、この時代に輪郭のはっきりした人間像を提供することになるのです。

2010/7/4 マルコ14:1~7 ナルドの香油

・ナルドの香油
 一人の女が「純粋で、非常に高価なナルド油」をイエスの頭に注ぎました。香油は女の奉仕の質を象徴しているようでした。人間的不純な意図が何一つ含有せず、自分の命をささげきるような奉仕と言うことです。ナルド油と共に、女の奉仕の香りが漂っているのです。

・弟子たちの憤慨
 「何人かの者が憤慨し」とあります。彼らは表向きは貧しい人たちのことを思っているようですが、実際は人間的欲が隠れていました。いくら良い奉仕と言っても、人間的欲や意図が付きまとっていたのでは、奉仕は嫌な臭いも付きまといます。

・イエスの評価・・立派と
 「わたしのために、りっぱなこと」と主イエスは、女の奉仕を評価します。女は主イエスから受けた恵みの応答として、香油を注ぐ奉仕をしただけだったのです。女もまた、自分のニーズにあった自分のための有り余る贖いを受けていたのです。
 主イエスは御自身の恵みの応答としてなす心からの奉仕をすべて快く受け取って祝福してくださいます。

・福音の記念の香
 「福音が宣べ伝えられる所なら・・記念となる」。福音とは、主イエスの恵みと救いを入れる器です。福音が伝えられ、受け入れられるところでは、いつでも救いが実現します。そして応答としての奉仕によりキリストの香りが漂うのです。