2015/8/23 ヨハネ福音書14:27~31 平安の霊



・平安
 主イエスは弟子たちのもとを去る際に「あなたがたに平安を残します」と約束されました。弟子たちにとってイエスこそが平安であったので、イエスが去った後には、彼らは不安と恐れの虜になるのは火を見るよりも明らかでした。またユダヤ人の脅威など、彼らの周囲には色々な不安材料があったので、確かに彼らには平安が必要でした。

・平安の霊
 主イエスが語られた平安は、これまで語られてきた聖霊と密接な関係があります。聖霊は助け主、真理の霊、聖なる神の霊という風に紹介されてきましたが、さらに平安の霊として示されています。聖霊が宿るところに平安も宿るのです。
 旧約聖書の世界でも、神の霊が宿るところに平安があることが示されています。民数記に「主があなたを祝福しあなたを守られるように。…平和を与えられますように」(6:24~26)とありますが、そこには聖霊が昼は雲の柱、夜は火の柱となってともなったのです。

・世が与えるのと違う平安
が与えるのとは違います」 とあります。世の人々も平安を求めて、人間関係と健康と財産を大切にします。それはいいことですが、やがて滅び行く平安です。しかし主イエスは、地上でどのような災難か艱難があってもそれを凌駕する神の平安を私たちに残してくださったのです。

2015/8/16 ヨハネ福音書14:25~26 聖霊と聖書



父と子を現す聖霊
父がわたしの名によってお遣わしになる聖霊」とあります。父は旧約において唯一神として啓示されてきた神です。「わたし」とは、子の神キリストです。父のすべてを受けて実行する第2格の神です。聖霊は父と子から遣わされる第三格の神の霊です。そして、父と子のすべては聖霊によって現されます。また聖霊は父と子以上のことを為すことはありません。

・聖霊と聖書
あなたがたにすべてのことを教え、また、わたしがあなたがたに話したすべてのことを思い起させ…」
 聖霊は、父と子のものを受けて現す働きをしますが、最たるものは父と子の言葉を現す働きです。イエスが地上で話したことの想起とすべての言葉を教えます。新約聖書は聖霊によることになります。また旧約聖書全体も、結局は、聖霊の霊感によります。(参照Ⅱテモテ3:16
 さらに現代の信仰者が聖書を読む時に、聖霊は心を照らして正しく導きます。(聖霊の照明)

・聖書の宗教
ある学者は、キリスト教について「The Book(ザ・ブック)」の宗教といいました。つまりは聖書の宗教ということです。父と子の神は、聖霊によって救いの言葉を聖書として完結して、私たちの時代に提供しています。私たちは心を遜らせて、み言葉を心に刻む時に、それは生きた神の言葉として私たちの内に働くのです。  

2015/8/16 ヨハネ福音書14:18~24 キリストとの霊的結合と内住 



・戻って来る…霊的な再臨
 主イエスは十字架前に弟子たちに対していくつかの約束をしております。その1つに次のようにあります。「わたしは、あなたがたのところに戻って来る」と。
 この戻ってくるとは、聖霊を通して心の中に戻ってくるということで、いわば霊的に、密やかに再臨するということです。これは最後の審判時の公の再臨とは、異なります。
 
・キリストの内住
 「あなたがたがわたしにおり」とは霊的にキリストに結合されている様を示しています。その結合故にキリストのいのちは信仰者のいのちとなり、全く新しい世界に行かされていることを示します。
 また「わたしがあなたがたにおる」とあるのは、キリストが霊的に内住することを示します。私たちは、み言葉と祈りを通して、内住のキリストとの交わりが可能となります。

・愛することとみ言葉
 キリストとの霊的結合と内住は信仰者が受ける恵みですが、それは信仰者自身の心がけで、さらに密接になります。その心掛けの1つは、キリストを愛するということ、さらに1つはみ言葉を信じて守るということです。
 教会では礼拝と静思の時が勧められますが、これらはいずれも2つのことを心掛けを強めることと、さらにキリストとの霊的結合と内住の幸いを知る良い機会となるのです。

2015/8/2 ヨハネ福音書14:15~17 もう一人の助け主



・もう一人の助け主
 主イエスは地上を去った後に「もう一人の助け主」を与えることを約束しました。「もう一人の…」とは「イエスとは別の…」ということです。その方は、地上のイエス以上に、弟子たちと「ともにおり」「ともに住み」「うちにおられる」方です。

・真理の霊
 その方は「真理の御霊」です。「御霊」とは神の霊と言うことで、目に見えないけれども、永遠に、しかも弟子たちの心の中に住む存在者です。「真理の…」とは、世の霊のように偽ることがなく、確実に救いに導く方ということです。
 御霊は三位一体の神の第三格で、父の救い計画、子の贖罪を現代の私たちに完全に実現させる力ある神です。

・あなたがたはその方を知る
 「もう一人の助け主」は霊ですから、この世の人々は目で見ることも感じることもできません。ただキリスト信仰者たちが、心の奥底に受け入れ、交わりを、知ることが許されています。
 現代社会は霊という存在に無頓着で心が虚ろです。あるいは神々の霊、祖霊、悪霊、お化けを恐れて、恐怖に中におかれています。しかし、私たちは「もう一人の助け主」である御霊の内住を信じ、その霊によって平安を持ち、愛され、救われるという体験を証ししていくべきです。