2012/1/22 ローマ12:3~8 キリストの建立

・恵みによる教会形成
  パウロは自分に与えられた「恵みによって」人々に勧めています。それは旧約の律法と対比され、新約の民のあり方の基本です。そしてまた教会形成の基本です。教会は、一人一人が喜び、生き生きとしながら奉仕して建て上げるのです。

 ・恵みの奉仕姿勢
  教会はキリストの体にたとえられます。1つの体には色々な器官があり、それぞれが調和して機能することで、健全になります。そのためには「だれでも、思うべき限度を超えて思い上がらず」「慎み深く」考えることが大切です。そのようにして、自分にとっても大きな負担とならず、他の人の奉仕を妨げることがない喜びと調和が生まれます。

 ・恵みの信仰に応じて
  また具体的な奉仕について「預言」「奉仕」「教える」「勧め」「分け与える」「指導する」「慈善」などがあります。それらは「信仰に応じて」為すべきです。つまり、神様に祈って示された通りに為すと言うことで、人間的な思いは極力排除すると言うことです。

 ・キリストの建立
  寺院などを建てることを建立すると言いますが、私たちは今の時代にキリストを建立するのです。しかし聖書的な教会は建物ではなく、互いの信仰と奉仕によって建て上げるキリストの体です。  人々は「今の時代にキリストがおられたら!」と言いますが、教会がそのキリストの体なのです。

2012/1/15 ローマ12:1 心の一新

・世と調子を合わせない
私たちの体質には、肉の力、自我の力、「この世」の力が大きく作用しているために、改心してからも、それらと調子を合わせて生活してしまいがちです。  しかし心の芯にキリストを迎え入れた者たちは、「この世」の流れに流されたままではいけません。

・心の一新  
「心の一新」とは、基本的な思いと判断を全く変えると言うことです。つまり世的で肉的なことに向けていた思いを神に向けると言うことです。ベクトルという言葉が用いられることがありますが、思いの方向と力を最大限に神に向けるということです。この姿勢から様々な考え方や生活の変化が起こります。

・自分を変える
 かつて私たちは自分で自分を変えることはできない惨めな存在でした。しかし今は、神の恵みの力の中に生かされています。そこで自分で自分を変えるということが促されています。  ちょうど蝶やトンボがサナギから成虫に変身するように、私たちも「心を尽くし、思いを尽くして」自分を変えていくのです。

・御心を知る  
私たちが神に対して心をしっかりと向けたときに、神はさらに具体的な御心を示して下さいます。それは神に喜ばれる完全な道です。私たちはその御心に従って、私たち自身の内と周囲に神の国を到来させるのです。

2012/1/08 ローマ12:1 私たちの霊的礼拝

・神の愛が先行する
 「そういうわけですから」とあります。それはこれまでパウロが論じてきたことを受けています。つまり神が私たちを愛して、御子キリストを与えて下さったということです。つまり、神が先に私たちのために一切を与えて、私たちを受け入れて下さっているということです。このことが、私たちの礼拝の前提となります。

・私たちも心とからだを捧げる
 次に、神は私たちの側で応答することを願っています。つまり自分の心とからだを生きた供え物として捧げるという礼拝行為です。そもそも神が私たちを救って下さったのは、そのためだったのです。  私たちは受動的な存在であるだけではなく、能動的で機能を持つ者として存在しています。それらはただ神のために用いるということで、永遠の充足感と幸福感を持つことができます。つまり生き甲斐を見いだすということです。

・私たちの霊的礼拝
 「霊的礼拝」とは、キリストの福音に「ふさわしい礼拝」ということです。神が先に愛し、御子キリストを与えて下さったので、今度は、その神を第1の価値として、私たちの一切を捧げるのです。  私たちの時代は、価値を失い、生きる意味も曖昧になっています。こうした中、私たちが霊的礼拝をきっちりと捧げることは私たち自身の生活の軸となります。同時に、世の人々も、私たちの礼拝式を通して、神の愛とキリストの贖いの尊さを知るようになるのです。