2018/7/22 使徒の働き15:12 第1次伝道旅行


聖霊と派遣
 アンテオケ教会には色々な背景を持つ預言者や教師たちがいました。彼らは教会における聖霊の臨在を信じ、新しい宣教活動の方向について導きを求めて祈りました。その結果、聖霊は明確な導きを与え、「バルナバとサウロを」神の「任務につかせなさい」と語ります。聖霊の臨在はエルサレム教会だけではなく、他の町にできた教会でもまったく同じだったのです。

・第1次伝道旅行…聖霊に派遣され
「ふたりは聖霊に遣わされて」とあります。聖霊は教会の主であり、宣教の主です。聖霊の派遣よってのみ、宣教活動は可能となります。パウロとバルナバ一行は200キロ東のキプロス島にわたり、各都市のユダヤ人会堂で語ります。救いの約束は、まずユダヤ人に伝えられなければならないからです。

・聖霊に満たされて
 キプロス島の州都パポスではユダヤ人魔術師エルマとの遭遇について書かれています。彼は総督の入信を妨げようとしました。しかし「パウロは、聖霊に満たされ」さばきを宣告します。宣教の具体的現場でも聖霊の働きが重要なのです。エルマはたちまち目が見えなくなり、悪行と高慢は砕かれました。それ見た、総督は「主の教えに驚嘆して信仰に入った」とあります。
 聖霊が教会と宣教の主であることは、今の時代でも同じです。

2018/7/15 使徒の働き12:1~17 祈りと救い


・迫害と投獄
 ローマ帝国の信任を得て国王になったヘロデ・アンティパスはユダヤ人の支持を得ようとして使徒ヤコブを殺害し、次にペテロを捕らえて過越の祭りの後に公開処刑しようしました。そして頑丈な牢獄に入れ、さらには四人一組の兵士、四組を配置して厳重な警備のもとに置きました。獄中では、ペテロの両足を鎖で拘束していました。

・救い…御使いを遣わして
「すると突然、主の御使いが現れ、光が牢を照らした」とあります。奇跡的救いが起こったのです。いかなる闇の力も神の光に屈します。ペテロは御使いに起こされて、その後に従いました。御使いの前では鎖もほどけ、兵士は眠りこけ、鉄の門も難なく開かれました。
 ペテロは夢心地でしたが、外に連れ出され、彼のもとから御使いが離れ去ったとき始めて我に返りました。

・祈る教会
 迫害の最中、教会は1つ所に集って「熱心に祈り続けて」いたことがしるされています。神は彼らの祈りに応えて、御使いを遣わし、奇跡的救いを与えていたのです
 ところが当の教会は、ペテロが解放されてから報告に訪れたとき、誰もが彼の解放を信じませんでした。彼らは祈ってはいましたが、自分たちの祈りの力を十分に認識していなかったのです。

2018/7/8 使徒の働き12:1~17 アンテオケ教会


・アンテオケの町
 アンテオケはエルサレムから北600キロにあるローマ帝国第3の都市でした。弟子たちは、迫害の中、このところまで福音を語りながら逃げのびています。
 はじめ福音はユダヤ人と改宗者だけにしか語られていませんでしたが、この町ではギリシャ人にも福音が語られ始めました。彼らはユダヤとは全く異なるもハイレベルの文化を持つ人々でした。その人々も福音を聞き、改心するようになったのでした。

・アンテオケ教会
 このようにして、アンテオケ教会は、様々な民族的背景を持つ人々が集う教会でした。福音は「ユダヤ人をはじめギリシヤ人にも…救いを得させる力」が目に見える形で現れたのです。福音の性質が、より明瞭になったと言えます。バルナバはタルソにサウロを捜しに行き、彼をこの教会の教師にします。

・キリスト者
 「弟子たちは、アンテオケで初めて、キリスト者と呼ばれるようになった」とあります。それぞれの民族を超えて、キリスト者(キリストに属する者)として教会に集い、行動する人々の姿が、明瞭になっていたのです。
 私たちは現代日本で教会形成をしていますが、それぞれの民族や背景を超えて、キリストにあって一致する教会を作るように召されています。

2018/7/1 使徒の働き10章 百人隊長コルネリオの改心


・百人隊長コルネリオ
 コルネリオはイタリア隊の百人隊長でした。一般的には、ローマ人はユダヤ人保守層に毛嫌いされ、汚れた民、冒涜者とされていました。しかし彼は、ユダヤの神を信仰し、祈りと施しをする敬虔な人物でした。
 ある日、彼に御使いが現れて「あなたの祈りと施しは神の前に立ち上って、覚えられています」と語ります。彼は異邦人でしたが、神に愛され覚えられていたのです。

・ペテロの夢
 その頃、ペテロは夢を見ています。不思議な夢でしたが、夢の中で神は明確に語られます。「神がきよめた物を、きよくないと言ってはならない」と。また同時に、コルネリオの使いが彼を訪ねてきた時に、神は「ためらわずに、彼らといっしょに行きなさい」と促します。それでペテロは神が異邦人を受け入れてくださっていることを知るようになります。

・コルネリオの改心
 ペテロがコルネリオの家を訪れたときに、彼と家族の者たちは福音を聞いて改心する準備ができていました。彼らが改心したときに、聖霊がくだり、明確に神に受け入れられ、神の民に加えられたことが分かりました。
 異邦人の改心、教会の成長のためには、異邦人自身だけではなく、教会側の‘改心’も必要となるのです。