2013/5/12 Ⅰコリント13:4~13 シャクナゲ色の母の愛

・シャクナゲ色の母の愛
  母の日の頃、シャクナゲの花が咲きます。薄紅色の花は、母の愛の優しさ、親しみ、美しさにピッタシだと常々思います。
  母の愛が良い色に染まっていくためには、日頃の労苦が付きものです。「愛は寛容であり、愛は親切で…」とありますが、これらの愛は決して楽ではありません。自分が砕かれるのと比例して、私たちの内に生じるのです。

 ・永遠の愛の色
 母の愛が、キリストの愛によって深められ、純化されるときに、その愛もまた「決して絶えることがありません」。
  現代の母は、色々な能力や知識が要求されるのですが、子どもとの間で育まれる愛ほど、価値あるものはありません。地上の賜物も、能力も、財産もすべて廃れていく中で、愛のみは「絶えることはない」のです。

 ・ある母の愛
  東日本大震災のおりに、ダウン症の孫を助けて、自らは津波にながされた女性がいました。孫が車に乗るのを見届けてから、名を呼んで「バンザイ、バンザイ」と叫んだそうです。
  ダウン症の子の母は、後でその話を聞かされました。初めは、父を責め、ダウン症の子どもを生んだことを悔やんでいました。しかし、孫を助けるために自分の生命を捨てた母の愛、また愛の中で生かされている子どもの柔和な笑顔を見ているうちに、少しずつ心の傷が癒されたということです。
  キリスト者の母の場合は、何よりもキリストの愛によって、愛が強められ、深まるのです。