2015/6/7 ヨハネ福音書13:31~35 新しい戒め



・人の子の栄光
 ユダが出て行った時に主イエスは「人の子は栄光を受けました」と語りました。ユダの裏切りにより、主イエスの受難が始まるのですが、しかし、それにより主イエスが地上に来られた神の目的、つまり贖いが成就するからです。そこに神の子として姿、つまり、神の愛が明らかになるのです。

・新しい戒め
 主イエスは弟子たちの元から去ることを予知します。同時にイエスなき時代に弟子たちが何によって、イエスの弟子集団として存在するかを明示します。それは「新しい戒め」によります。モーセの時代にシナイ山で与えられたのは「古い戒め」と対比されています。「古い戒め」は恐怖の中与えられた戒めでしたが、「新しい戒め」は神の愛を土台とした戒めです。

・「互いに愛し合いなさい」
 「私が愛したように互いに愛し合いなさい」これ[新しい戒め」です。「愛する」とはアガペーという言葉で、神が持つ愛です。その愛は不敬虔な者や罪人のために、自分の生命を捨てるという愛です。このアガペーの愛は生来の人間にはありません。ですから、私たちは、私たち自身に注がれるイエスの栄光に照らされながら、その愛を心に宿し、そして兄弟に対して実践できるのです。そしてイエスの弟子集団であり続けるためには、この「新しい戒め」「愛」の目標からぶれないことが大切です。