2011/5/1 ローマ5:12~17 アダムとキリスト

・アダムにある連帯性
 聖書はアダムにある連帯性について述べています。アダムを通して罪が入り、さらに罪によって死が全人類に広がったという連帯性です。罪と死は、アダムという最初の人に起因しているのです。
 現代の私たちも、アダムとの絆ゆえに罪の支配にあえぎ、死の恐怖におののいているのです。

・キリストにある連帯性
 キリストとキリスト者の間にも連帯性があります。それは恵みであり霊の賜物です。その恵みとはキリストの人格と業を原因として与えられます。神の一人子であり、十字架の死に到った代価ということで、永遠の価値があります。それはキリストを信じる信仰だけで、値なしに与えられます。
・キリストはアダムに優る
 アダムは土から造られた者であり、キリストは神の一人子です。両者の尊厳には格段の差があり、キリストはアダムに優ります。それと同じようにして、キリストにある恵みと賜物と生命は、アダムにある違反と罪と死に優ります。それこそ天と地の違いです。

・すべて「災い転じて益」
 私たち信仰者は一方では、アダムに連なる肉を持ちます。そこには違反と罪と死が日々働き、私たちを打ち付け、苦しめ、恐怖と不安にさらします。
 しかしながら信仰によりキリストにとどまっている限り、罪と死の力を機縁としてキリストにある恵みと生命の原理が、完全に覆い尽くします。すべて「災い転じて益となる」です。

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