2013/11/10 ピリピ4:6~7 煩いと祈り




・「煩い」
 聖書の煩うということばは、心が分かれるという意味です。「あれかこれか」と判断に迷うのです。しかもその迷いの原因は、不安感と不信で、やがて「あれもダメ、これもダメ」というジレンマに陥り、心のエネルギーを失うことになります。


・「ビュリダンのロバ」と判断の壁
 「ビュリダンのロバ」という話があります。「あるところに賢い厳格なロバがいました。彼の前に2つの干し草があり、両方の干し草はまったく同じ量で、同じ距離でした。ロバは良い方を選びたいのですが、判断できません。ついには立ち往生しながら餓死してしまうのです。」
 これは実は煩いに陥るときの人間の姿です。この時、彼のうちには、世界と自己に対する不信感と不安感があったので、それが「判断の壁」を造っていたのです。


・祈りにより判断の壁を取り除く
 この「判断の壁」を克服するためには「何も思い煩わないで、あらゆるばあいに、感謝をもってささげる祈りと願い」が有効です。その時に、私たちは神が私たちを愛してくださる方であり、すべてを益とされるという確信を持つことができます。さらに神ご自身が「人のすべての考えにまさる神の平安」を注いでくださるのです。


・祈りにより神への信頼を養う
 21世紀の世界では、いよいよ世界と自己に対する不信感と不安感が増大します。親は子どもたちとともに祈る習慣を養いながら、子どもの心に神に対する信頼感を形成することが大切です。