・十字架上で…ひとりの犯罪人
主イエスの十字架刑の時、その両脇にふたりの犯罪人も共につけられました。そのひとりは「イエスに悪口を言い」「あなたはキリストではないか。自分と私たちを救え」と言い放ちます。「人は生きてきたようにして、死んでいく」と言われますが、彼はその典型です。最後まで、目先の現実だけを見て、その背後にある真実が見えないのです。
・もうひとりの犯罪人
「ところが、もうひとりのほうが答えて、彼をたしなめて」とあります。彼もはじめはイエスに悪口を言っていたようですが、途中で見方が変わっています。死の間際まで「悪いことは何もせず」忍耐し、赦す姿に、世の次元から隔絶した「正しさ」を見ています。そして「あなたの御国の位にお着きになるときには、私を思い出してください」とイエスを神の子キリストであると信仰告白をしています。彼の場合は、死の間際に注がれた神のあわれみの器です。
・ わたしとともにパラダイスに
彼に対してて主イエスは告げます。「あなたはきょう、わたしとともにパラダイスにいます」。「きょう」とは、その瞬間であり、死ぬその日のことです。パラダイスとは神の聖域であり、神の国の圧倒的支配の中を意味します。つまり、極悪人であってもイエスをキリストと信仰告白した瞬間、彼はキリストと共に神の圧倒的恵みと生命の支配の中に置かれているということです。
私たちもまた、罪人ですが、もうもうひとりの犯罪人のように、イエスの正しさを見て、心からの信仰告白をしたいです。
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