2021/10/3 ルカ福音書13:18~21 からし種とパン種

・からし種のたとえ
 主イエスは神の国を2つのたとえを用いて弟子たちに示しています。それは当時の人々が考えていたように突然訪れるものではなく、漸次拡大するものとして示されています。  
 その1つは「それは、からし種のようなもの」とあります。からし種は小さな種ですが「それを取って庭に蒔く」ことで、その内に宿されている生命が働き「生長して木になり、空の鳥が枝に巣を作る」程になるということです。ただの野菜の次元を超えて「木」になり、庭の外の「空の鳥」にとっても憩いと養いの場となるということです。

・パン種のたとえ
 次に神の国は「パン種のようなもの」とたとえています。パン種もまた小さいものですが「女が…とって…粉に混ぜたところ、全体がふくれました」とあります。この場合も、はじめは何の変化も見られないのですが、時間がたつに従い、驚くほどの大きな塊になるのです。
 
・神の国と福音  
 「からし種」「パン種」でたとえられているのは、主イエスの福音と神の国の有様です。主イエスの福音もまた、世の中では小さく愚かな教えとされています。しかし、それを心から信じる人々、集団のなかでは、神の生命が働き、人間の思いを超えた次元にまで拡大していくのです。「この神のことばは、信じているあなたがたのうちに働いているのです。」Ⅰテサ2:13と。また「福音は…それをほんとうに理解したとき以来…世界中で、実を結び広がり続け」コロ1:6とあるとおりです。  
 

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