・どんな貪欲にも注意
主イエスは遺産相続分配の訴えがあったことを契機に、弟子たちに対して「どんな貪欲にも注意」するように警告を与えています。それは主イエスがもたらした神の国も永遠のいのちも地上の財産によるものではなく、むしろそれらが害になる場合が多いからです。
・愚かな金持ちのたとえ話
そこで主イエスは愚かな金持ちのたとえ話をします。彼はすでに財産があるのに、貪欲にとらわれて、さらる財産が自分のたましいの喜びと保証となるかのように錯覚したのです。「たましいよ。これから先何年分もいっぱい物がためられた。さあ、安心して、食べて、飲んで、楽しめ。」とは、貪欲にとらわれた者の愚かな夢想です。
ちょうどその夢想の頂点の時に神宣告は以下のとおり下ります。「愚か者。おまえのたましいは、今夜おまえから取り去られる。そうしたら、おまえが用意した物は、いったいだれのものになるのか。」
・神の前に富まない者の悲惨
金持ちは自分が知恵者で思慮深い人間であると考えていたのに対して、神は「愚か者」と宣告しています。この金持ちの愚かであるゆえんは、目先の財産にとらわれ、目に見えない神とその主権を見失ったところにあります。その結果、この世と後の世のいのちまでも、すべて失ったのです。最後に「自分のためにたくわえても、神の前に富まない者はこのとおりです」とあります。
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