2013/1/6 イザヤ35章 シオンへの帰還

・終わりの時
  神の民にとって地上の生涯は必ずしも、良いことばかりではありません。むしろ、暗闇の時、不毛の時が多いのです。預言者イザヤの時代も、そのような時代でした。
  しかし、イザヤは未来の預言をします。つまり神は「終わりの時」に荒野と砂漠にサフランを咲かせるように、神の国を実現してくださると言う預言です。

 ・キリストにある時
  「神の国」はキリストの到来によって、一部、実現します。また使徒パウロは「今は今は恵みの時、今は救いの日です」と語っています。
  つまり「神の国」は、キリストの福音と共に私たちの内面において実現しているということです。私たちが、福音を信じるときに、神の国の民とされ、神の国に入れられるのです。

・シオンへの帰還
  神の民に取ってこの世は寄留の地です。そこが最終目標ではなく、神の国が完全に姿を現す「終わりの時」に、なお向かっていきます。
  その際、神の民には「大路」が用意されています。御言葉と聖霊によって照らされた大路で、そこを通る限り、悪魔も世の権威も、行く道を妨げることはできません。

 ・未来に向かって
  今は、未来に対する展望を失いかけている時代です。人々は刹那的な喜びで気を紛らわしたり、絶望的な気持ちになっています。しかし、私たちは神によって与えられ、招かれている未来の時代があることを明瞭に覚える必要があります。そこ自覚から、生きる力と希望が沸き上がってくるのです。