・福音の真理のことば
パウロはキリスト教の救いは「福音の真理のことば」によることを明示します。「ことば」は、閉ざされたものではなく、公にされ、だれにでも、どの時代にも、同じように伝達できるものです。その点、あらゆる時代の諸宗教と異なります。そこでは神秘体験、呪文、儀式などを重んじられているからです。
・聞き理解すること
福音を自分のもとするために大切な態度は「聞き」とあります。福音はことばですからそれを自分の内に獲得するためには「聞く」姿勢が大切になります。「聞く」姿勢によって、その受容度は格段の差が付きます。「信仰は聞くことから」ローマ10:17,「聞く耳と、見る目とは、二つとも主が作られたもの」箴言20:12とある通りです。
さらに「…ほんとうに理解」とあります。ことばですから、意味が込められています。それを理解するときに、「ことば」は心に刻まれ、その人のうちに救いと新しい生命を与えます
・実を結び広がり
「勢いをもって、世界中で、実を結び広がり続けて」とはコロサイをはじめとした、当時の教会のあり様です。私たちの時代には福音のことばは近くにあるのですが、忙しく多くの情報にあふれ「聞き…ほんとうに理解」ということが少ない時代です。この悪魔の罠を断ち切ったときに、私たちの内にも福音が実を結び勢いを持つと信じます。