・母の愛、母の手
聖書に「愛は寛容であり、愛は親切」とあります。 寛容とは受動的愛であり、親切とは能動的愛です。生まれながらの赤ちゃんはかわいいのですが、粗暴です。その子は、母の育み、つまり寛容と親切によって人間として成長します。その具体的手段はお母さんの手です。
・道しるべ
また母の愛は、子どもを神の愛に向かわせる道しるべになります。青年時代に、私は真理を捜し求めました。その時に、真理には愛が付随するという風に考えました。それは母の愛が疑い得ないもので、善なるものと考えたからです。そこから向かったのはキリストの愛です。母の愛はやがてその生命とともに尽きるものですが、キリストの愛は永遠です。その愛に出会ったときに、神の手のひらの上に置かれたような平安を感じました。
・祈りの手
最期に、母の愛/母の手は、祈りとして用いられます。母の愛にも力にも限界があるので、神の愛に子どもを委ねることが大切です。母の手は、祝福された手ですから。神がその祈りを拒むわけはないのです。