・ユダの罪
「ユダの罪は鉄の筆と金剛石のとがりでしるされ」と、甚だしい南ユダ王国内での罪の有様について告発しています。その罪とは偶像崇拝とそれに伴った道徳的退廃でした。
エレミヤはまた、罪の原因について「人間に信頼、肉を自分の腕とし、心が主から離れる」ことを上げています。目に見える人間だけを頼り主なる神から離れた者は、もはや罪の奴隷なのです。
・人の心と罪
「人の心は何よりも陰険で、それは直らない。」人間全般の罪についてのエレミヤの洞察です。彼はユダ一国だけを観察していましたが、それは人間全般でもまったく同じであるとの啓示を受けていたのです。人は様々な罪に陥りますが、その原因は心の奥底にあるということです。
この人間の罪については、新約聖書でも同じように語られています。「私は、ほんとうにみじめな人間です。だれがこの死の、からだから、私を救い出してくれるのでしょうか。」ローマ7:24
・主なる神に信頼する
「主に信頼し、主を頼みとする者に祝福があるように。」エレミヤは人間ではなく、ただ主なる神にだけを信頼することが祝福の道であることを明示します。信頼するとは、身も心も全面的に委ねきることです。もともと人は神によって創造された者であり、心も神にのみ信頼することで平安を獲得し、また生活全般においても祝福される存在なのです。