2017/4/9 ルカ23:32~43 ふたりの犯罪人



・十字架のイエス
 「どくろ」というところで、イエスは2人の犯罪人とともに十字架に付けられました。十字架刑は、社会的にも宗教的にも最も呪われた者が受ける刑罰とされていました。
 民衆も、指導者たちも、兵士たちも、みなイエスをあざ笑い、口汚く罵っていました。それは1人の人をいじめ抜く茶番劇のようでしたが、神は、そこで真実をなそうとしておられました。

・ひとりの犯罪人
 イエスと共に十字かけられていた「ひとりの犯罪人」は断末魔の苦しみの中で、イエスと共にいながら解放されないことに怒り、イエスに悪口を言います。彼にとって、救いとはただ、肉体の苦しみから解放されることだけを意味しました。現代でもイエスの福音を聞いて、ただの御利益を求める者は、躓きます。

・もうひとりの犯罪人
 しかし「もうひとりの犯罪人」は、イエスと同じように十字架上にあったのですが、罪一つないイエスを見て、神の子キリストであるということに気づきます。彼は「あなたの御国で…」と、イエスに対して信仰告白をしています。イエスは、地上の王ではなく、神の国の王であると告白したのです。

・パラダイス
 パラダイスとは、地上とは異なる永遠の国であり、罪悪も苦しみもなく、神の愛と平和といのちが溢れる国です。それはイエスを信じた者だけが招かれる所です。「もうひとりの犯罪人」は信仰告白によって、死を味わうことなく、即、イエスと共にパラダイスにうつされたのです。