・オリーブ山の祈り
主イエスは十字架前夜、オリーブ山で祈りの時をもちました。弟子たちから少し離れた所で、ご自分は「ひざまずいて…祈られた」とあります。また弟子たちにも、ともに祈るように命令しました。サタンは主イエスと弟子たちとを激しく誘惑していました。それを退ける唯一の手段として、祈りの座をもうけることを身をもって示しています。
・私の願いではなく
主イエスは「この杯をわたしから取りのけてください」と願っています。「杯」とは父の神が、示しておられる十字架の苦難のことです。人間性と弱さを備えた主イエスにとって、十字架で呪われた者として死ぬことは大きな恐れと苦痛でした。また弟子たちの離反も大きな悲しみでした。「しかし、わたしの願いではなく、みこころのとおりに」と続けて祈っています。
・祈りの戦いと勝利
主イエスはサタンの誘惑の中で、「汗が血のしずくのよう」に流れるほど祈りの苦闘をしました。そして勝利して、心から父のみこころの通りに歩むという従順を獲得し、さらにそこに希望を見いだしました。
「イエスは、ご自分の前に置かれた喜びのゆえに、はずかしめをものともせずに十字架を忍び、神の御座の右に着座されました」ヘブル12:2とあるとおりです。
オリーブ山の祈りで、主イエスは私たちにも祈りの座をもうけてくださいました。その祈りの座は単なる苦闘ではなく、主イエスによって勝利が約束された恵みの座です。