・総督ピラトに
ユダヤの祭司長らは主イエスをローマ総督ピラトの手に引き渡します。それによって死刑判決を得るためでした。彼らはキリストを目の前にしながら、拒絶したのです。彼らの罪深さとかたくなさは、後のところでも示されます。ピラトが提供した恩赦の対象として主イエスではなく極悪人バラバを選んだのです。
・真理の王
ピラトの尋問に対して、主イエスは「わたしの国はこの世のものではありません」と答え、王であることを否認することはありませんでした。そして「真理のあかしをするために生まれ、このことのために世に来たのです」と答えます。つまり彼は真理の王であるということです。それは地上の王とは性質を異にしています。つまり富と力の支配ではなく、ただ神の真理によって支配するということです。それは無力のようですが、なによりも真実な支配をなし、人々を永遠の生命に至らせます。
・真理の王国
「真理に属する者はみな、わたしの声に聞き従い」とあります。真理の王には、真理に属する民おり、彼らは強制によってではなく、彼の声を聞いて自発的に従うのです。ちょうど羊飼いの声に聞き従う羊たちのようです。それは真理の王国、あるいは神の国で、ただの一時代に存在するのではなく地域を越え、時代を超えて存在し、支配します。