・ハンナとペニンナ
今から、3000年前の旧約聖書の物語です。エルカナには2人の妻があり、一人はハンナ、一人はペニンナと言う名でした。ハンナには子供がなく、ペニンナには何人かの子供がいました。ペニンナは子供のない事でハンナを苛立たせました。夫エルカナはハンナを愛していたので慰めますが、ハンナの悲しみと心の痛みは決して人によって癒されることはありませんでした。
・ハンナの祈り
あるときもペニンナのいじめがひどく、耐え切れずにハンナは神の前に、激しく泣きなら祈りました。それまでも祈ることがあったのですが、その時には、特に心を注ぎ出して祈り、しかも神に対して誓願を立てました。「主よ。もし、あなたが…このはしために男の子を授けてくださいますなら、私はその子の一生を主におささげします。」と。ハンナの祈りは、主なる神に聞き届けられ、彼女は1人の男子を授かり、その子は、混迷の時代に、民を導く預言者となりました。
・痛みと祈り
人には色々な心の痛みがありますが、中には神によってでなければ、慰められることがない痛みがあります。その時に、人間的慰めを求めたり、自分で悩んだりするのではなく、神の前に心注いて祈ることが大切です。また神ご自身も、私たちが祈りを通してご自身の御前に出ることを願っておられるのです。