・旧約の世界と基礎
あらゆる建造物には、礎が据えられます。それは重要なことです。極端を言えば、見える部分は氷山の一角であり、その下には大きな基礎があると言うことです。
丁度そのように、旧約の世界にも目に見える社会と国家の背後には、礎がありました。それはモーセを通しての契約の箱であり、それが安置されたエルサレム神殿でした。
・礎の石イエス
「私はシオンに一つの石を礎として据える」とあります。神は古いものをよしとせず、それとは別の礎を据えることを示します。それは「試みを得た石、堅く据えられた礎の尊いかしら石」とあります。つまり新しい救いの世界の礎です。
この新しい「礎の石」とは、イエス・キリストのことで、彼は確かに「試みを得た石」「尊いかしら石」です。つまり、処女マリヤから生まれ、十字架の死にまでも従い、三日後に復活しまして、公に神の子として証明された方です。これ以前にもこれ以降にも、このような盤石な礎はありません。
・信じる者はあわてることがない
「これを信じる者は、あわてることがない」とあります。信仰とは、契約のサインと同じです。つまり「イエスこそ神の子で、私の救いです」と心で信じ、口で告白するのです。その信仰で、神は「私」をイエスという礎の上に置いてくださり、どのような危機からも救ってくださるのです。地上の様々な危険から救い、罪と死の脅威からさえ救い出すのです。