2010/5/16 マルコ12:28~34 神への愛 隣人への愛

・神への愛
 「どの命令が一番大切ですか」との律法学者の質問に対して、主イエスは申命記6:5以降を引用して答えます。「心を尽くし・・・あなたの神である主を愛せよ。」
 これは私たち人間のすべてによって神を愛するように命じたものです。私たちは自己愛に満ちていますが、それを砕いて徹底して神を優先して愛するようにと言う命令です。

・隣人への愛
 次に「あなたの隣人をあなた自身のように愛せよ。」と。
 隣人とは家族や友人、同じ民族のことですが、さらにすべての人という意味もあります。神への愛は具体的に隣人愛で現されるように命令されています。
 私たちは自己中心で自己の益のためには必死になり、それを優先するものです。それと同じように隣人の益を求めるようにと言うことです。
 イエスはあえてこのように語ることにより、律法の世界での命令はそのまま神の国において適用されるべきことを明瞭にしたのです。

・神に愛され、救われてから
 律法学者もイエスの回答に賛同しますが、主イエスは「あなたは神の国から遠くない。」と言われただけでした。
 愛の命令は語っただけでは絵に描いた餅で、実践されなければ意味がないのです。その意味で、律法学者は「遠くはない」が、神の国には行っていないことを明示しています。
 神の国は確かに愛の王国ですが、そのためには、私たちが先に、神によって愛され、キリストの救いを受けなければなりません。そのためには自分の罪の深さを覚えて自らに絶望し、ただ神の愛の中に生きることです。

0 件のコメント: