・御霊の人と 肉の人
パウロは、この箇所で「御霊に属する人」と「肉に属する人」という2つのタイプのクリスチャンについて語っています。「御霊に属する人」とは、福音信仰を通して与えられた御霊がその人の中心的原理となっている人のことです。いわば、大人のクリスチャンです。
それに対して「肉に属する人」とは信仰を通して御霊を受けて入るのですが、なおお生まれながらの人のように肉の世界に生きている人のことです。いわば霊的な「幼子」です。
・今でも無理、肉の人
パウロはコリント宣教したときには、人々は改心して間もなく、世的体質のままだったので、信仰の初歩をしかも平易な語り方で伝えました。「乳を与えて、堅い食物を与えませんでした」とはそのことです。しかし「実は、今でもまだ無理」と手厳しいです。彼ら自身は、自分たちこそ「御霊に属する人」で霊的大人と自認していたのですが、その尊大な鼻を砕いています。「肉に属する人」は、厳しく指摘しなければ気が付かないからです。さらに教会の分派状態も「肉」の結果であることを指摘しています。
・肉の人から御霊の人に
これは私たちの場合もまったく同様です。私たちもまた信仰を通して御霊を受けているのですが、私たちのうちに働く「肉」の力に翻弄されるのです。そこで自分のうちに働く「肉」の原理を認めて、御霊の人となるべく、「十字架のことば」を真摯に受け止め、御霊の人として絶えず、献身姿勢を保つ必要があるのです。(ローマ8:5~6)
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