・しるしと悪い時代
「この時代は悪い時代」とあります。当時のユダヤ人たちは、自分たちが一番正しいと自負していたのですが、神の目には「悪」と写っていたのです。その理由は「しるしを求めている」でした。それは真摯な求道心などではなく、はじめから懐疑的で自分の心と生活を決して変えようとしない不信仰と俗悪性です。
・「ヨナのしるし」と福音
「ヨナのしるし」とは、預言者ヨナが大きな魚の腹に三日三晩いたという奇跡です。ちょうどそのように「人の子が…しるしとなる」とは、イエスが死んだ後、三日後に復活することを指しています。それがイエスが神の子キリストであることの決定的しるしとなることを示しています。このことはイエスの復活後に実現し、福音という形で宣教されていきます。そして福音を受け入れるか否かの応答如何で人は救いと裁きに分けられます。
・ヨナよりもまさった者
「ここにソロモンよりもまさった者…ヨナよりもまさった者がいる」とあります。イエスが旧約のいかなる知恵者、預言者よりも優れた方であり、まさに神の子キリストであることを示しています。
私たちはイエスの時代から二千年後の世界に生きておりますが、この時代にも、何よりも優れたキリストの福音が宣教されています。その厳かさを覚えて、旧約の人々以上に「恐れおののいて自分の救いを達成」(ピリピ2:12)すべきです。
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