2019/12/22 ルカ2:1~20 飼葉おけの御子


・もう一人の王
 イエス・キリストはローマ皇帝アウグストの時代に誕生しました。しかも支配者の子として宮殿で生まれたのではなく、貧しい被支配者の子として誕生しました。
 皇帝から住民登録の勅令が出ました。それに従い、ヨセフとマリヤはナザレから先祖の地ベツレヘムに登録のために行ったのですが、その不安な旅先でイエスは誕生しました。

・飼葉おけの御子
「布にくるんで、飼葉おけに寝かせた。宿屋には彼らのいる場所がなかったから」と誕生の様子が記されています。地上において「場所のない者」として誕生し、しかも「飼葉おけに寝かれた」とあります。つまり同じように「地上に場所のない」者たちに仕えるために誕生したということです。

・羊飼いたちに
 キリスト誕生の知らせを最初に受けたのは、野にいた羊飼いたちでした。彼らも地上に場所のない人々でした。天使が彼らに現れて「あなたがたのために救い主」キリストが誕生したこと、そのしるしは「…飼葉おけに寝ておられるみどりご」でした。
 今日も、キリスト誕生の知らせは場所のない者たちに伝えられます。私たちもまた、地上では安楽の場所がないものであることを覚えた時に、私たちのために誕生したキリストを見出すことができるのです。