2019/9/1 出エジプト記20:15~17


・盗んでは…偽ってはならない
 第八戒は「盗んではならない」です。神は、人と共にその所有権もを尊び、また私たちの見境ない欲望と邪悪を嫌う方です。
 第九戒「偽ってはならない」とは、法廷などでの偽証だけではなく、社会生活における偽りを禁じています。神は正義で真実な方であるので、偽りの不正で正義が曲げられたり、人が真実から離れて悪魔の手下になることを嫌われるのです。

・欲しがってはならない
 第十戒は「欲しがってはならない」です。「欲しがる」とは、執拗に他人のものを求める心です。「むさぼり」とも言います。この戒めは、心の悪を禁じる戒めですが、心の悪を戒めるのは、この戒めにっよって他の場合も同様であることが、明らかにされています。
 主イエスは十戒の本質について「あなたの隣人をあなた自身のように愛せよ」が基本と語っておられますが、この戒めによって、そのことが明瞭にされています。

・原罪
 十戒の目的の1つは、確かに人の行動と思いの規範を示すものですが、さらに人の心の奥に潜む原罪を暴くことにあります。ローマ7章でパウロはそのメカニズムについて詳しく述べています。それを真摯に守ろうとするときに、自分の罪が顕わになり「私は、ほんとうにみじめな人間です。だれがこの死の、からだから、私を救い出してくれるのでしょうか」と叫ばずにいられないのです。結局、十戒はキリストの救いを指し示すのです。