・心を刺され
「人々はこれを聞いて心を刺され」とあります。福音のことばで人は、初めて神の子キリストを知ることができます。また福音は人間の中心にある「心を刺」し通して、自分の罪と悲惨さを自覚させます。聖霊が福音と共に心に働くからです。
・悔い改めとバプテスマ
「悔い改めなさい」とは心を砕き変えること、自己中心からキリスト中心に向けることです。「バプテスマを受けなさい」とは洗礼のことですが、それは単なる儀式ではなく、公の信仰告白であり、心と生活の転換の決意です。これによって古い人は新しい人として神の国の交わりに入ることができます。その人々の心の基本姿勢はキリスト信仰と共に、異質な他者を受ける心です。
・心を一つにして
「使徒たちの教えを堅く守り、交わりをし、パンを裂き、祈り…」とあります。昨日まで敵であった者たちが加わったのですが、彼らの交わりは他者を排除しない交わりでした。「昨日の敵は今日の友」です。
彼らは信仰の心も一つでしたが、 「心を一つにして」とあるとおり志においても一つとされ「喜びと真心」に溢れた集団でした。この姿こそ古い裁きあいの集団とはまったく別個の集団、キリストによる新約の群れでした。