飢饉と再会
パロの夢の通りにエジプトは飢饉に見舞われましたが、またカナンでも厳しい状態になりました。そこでヤコブは、穀物を買うために10人の息子たちをエジプトに遣わしましたが、彼らはそこで宰相となったヨセフに出会うことになりました。ヨセフは兄たちを見たときにかつての夢で兄たちが「伏し拝む」様子を思い起こしました。
・兄たちの試練
ヨセフは自分の正体を明かさず、兄たちを試みます。その試みによって、彼らの中に悔い改めと兄弟愛が芽生えるように願ったのです。
ヨセフは、末子ベニヤミンを連れてくるように仕向け、さらに兄たちを試みます。すると神のあわれみの中で、兄弟たちの心に悔い改めと兄弟愛が確実に形成されていることを見て取れるようになりました。
・いのちを救うため
ついにヨセフは、兄弟たちに自分の素性を明かします。兄たちは狼狽しましたが、ヨセフは静かに神の御心を彼らに語るのでした。
「神はいのちを救うために、あなたがたより先に、私を遣わしてくださった」と。
人間的な感情に左右されていたのでは、人は過去の恨みや憎しみを克服できません。ただ神の視点で物事を整理することが必要なのです。神の視点で、自分の生涯を思い返すときに、私たちの場合も、一切の試練もまた、私の益のためであり、また私の「いのちを救うため」と理解できるようになるのです。