・群衆
翌日、群衆は主イエスを執拗に追い求めました。彼らはパンの奇跡を通して主イエスの力を知り、主イエスを王に担ぎ上げて、ユダヤ国家独立を成し遂げようと考えていました。しかし、その動機は、純粋な信仰ではなく、世的野望でした。
・なくなる食物のためではなく
主イエスは彼らに対して、その求道の誤りを鋭く指摘し、さらに語ります。「なくなる食物のためではなく、いつまでも保ち、永遠のいのちに至る食物のために働きなさい。」
確かにパンは無くなり、それを食べて生きる地上の生命も滅び去ります。そのためにだけ、努力しても、その生涯は空しいものとなります。
・生命の食物のため
「永遠のいのち」とは神由来の生命のことです。無くなることも滅びることもなく、それを持つ者を神の子とし、彼の内に聖さと正しさと愛を生み出す生命です。
人は元々、神のかたちに似せて創造されましたが、それは単に地上の食物を得ることで、確立するのではなく、永遠のいのちを獲得することによって完成するのです。
・イエスを信じることだけ
永遠のいのちを得る手段は「神が遣わした者を信じること」とあります。つまり、永遠のいのちは、人間の方から様々な業を積み上げて獲得できることではなく、ただ主イエスを信じるだけと言うことです。主イエスのみが真正な神の子なのです。