・預言者ミカの幻
預言者ミカはイザヤと同時代の人物で、彼もまたキリスト到来の預言をしています。まず1章では「サマリヤとエルサレムについて見た幻」 を示しています。サマリヤとは北イスラエル王国の首都、エルサレムは南ユダ王国の首都です。「幻」とは、預言者の魂に深く焼き付けられた神の啓示です。
・神の裁きの幻
「神である主は、あなたがたのうちで証人となり」とあります。神ご自身が直々、人々の罪を裁きによって明らかにするということです。 「降りて来て、地の高い所を踏まれる 」とあります。次元の異なる存在者である神が、地上に降り立つという凄まじい幻を示しています。
「これはみな、ヤコブのそむきの罪のため」と北イスラエルと南ユダ王国の罪の深刻さを示します。それは偶像崇拝のことですが、神の目の前では、深刻な罪、姦淫の罪とまったく同じと見做されていたのです。
・ 預言者の嘆き
「このために、わたしは嘆き、泣きわめき、はだしで、裸で歩こう」とあります。預言者は神の側に立つ人物ですが、同時に人間の側に立っていることがよく分かります。人間の罪に対する神の裁きという幻が心に焼き付けられたときに、人間のために「 嘆き、泣きわめ」いたのです。それは仲介者としての姿でした。そして神は、仲介者として嘆き悲しむミカに対して、キリスト預言を鮮やかに示すことになります。
私たちも、クリスマスシーズンに預言者の見た幻を覚えて心を痛め、ひとりでも多くの人がキリストの救いに預かるように祈りましょう。