2016/9/25召天者記念礼拝 イザヤ26:19 あなたの露は 光の露 



・「あなたの死人は生き返り」
 「あなたの死人」とは、神との関わりのある死人という意味で、亡くなった信仰者たちのことを意味します。「私のなきがら」とは私と関わりがある人々」という意味で、神信仰の友のことです。また私自身が死んだ後の、「私自身の亡骸」という意味もあるでしょう。ここでは、畳みかけて死人の甦りを強調しています。

・あなたの露は 光の露
 「あなたの露」とは、天から降りる露のことです。天からの露は、地上の食物に生命を与えるのです。さらに、その露にたとえて霊的な意味で語られています。つまり神から信仰者に与えられている恵みです。私たちの場合は、キリストとその福音を信じた時に、「あなたの露」を受けていることになります。さらに「光の露」とありますが、それは復活の生命にたとえられています。神からの恵みを受けて召された者は、将来において復活することを宣言しています。

・召天者と希望
 私たちは、今年も22名の召天者を覚えて礼拝していますが、この一人一人の信仰を思いまた、それとともに与えられている「神の恵み」が、後の日の復活に至ることを覚えたいのです。それと共に、私たちが受けている神の恵みは、地上の生涯の幸いだけではなく、後の世の生命を保証することも告白しましょう。

2016/9/18 敬老の招待礼拝 ゼカリヤ14:6~8 夕暮れの時の光



・夕暮れ時の光
 預言者ゼカリヤは、主の日の幸いについて「光も、寒さも、霜もなくなる。」と表現し、また「夕暮れ時に、光がある」語ります。この「光」は異なる異次元の光です。地上でも夕暮れ時の光は、特別な輝きを放ち、神の国の前触れのようです。

・老年と「夕暮れ時の光」
 老年時代は、よく夕暮れ時にたとえられる場合があります。確かに朝の成長期が過ぎ、昼の労働の盛りの時も過ぎ、人間の一生の円熟期と言えます。この人生の「夕暮れの時」に、様々な異次元の光を見ることができます。ある人はこの時に、趣味やボランティアを満喫します。それは人生の収穫のような楽しみです。老年にして初めて味わう旅の味もあるかと思います。

・霊的な光
 さらにまた、老年になって初めて味わい知る霊的な光もあります。それは老いを覚え、また弱さを覚えた時に見る光です。「外なる人は衰えても、内なる人は日々新たに(Ⅱコリ4:16)という「新しい光」です。
 さらには「主の日」に顕わになる神の光を垣間見るということもあります。私が若い時のことです。ある老婦人が近づいてきて、個人的に証しをしました。「私はいつも神様に「しもべの時はいつですか。」と祈っているのです。」と。そこに、当時の私には未知の霊的光を垣間見た体験でした。

2016/9/11 ピリピ1:8~11 愛と 義の実に



・キリストの愛の心で
 使徒パウロは教会をキリストの愛の心で慕い、一人一人の成長のために切に祈っています。かつて彼は強硬にキリストに敵対し、教会の迫害者でしたが、キリストとの出会いを通して、180度価値観と人生観を転換しました。その結果、今は教会を愛する人となり、神のために多くの実をならせていました。

・愛が豊かに
 パウロが教会の人々のために願っていたことは「あなたがたの愛が真の知識と識別力によって…豊かに」なることでした。キリスト者にとって愛は第1の徳であり、コイノニアの結合力かつ生命となります。生来の人間には愛はないので、神との交わりの中で教えられ、また自分でも気づきながら自らのうちに養っていかなければならないのです。

・「キリストの日」と義の実に
 「キリストの日」とは、再臨のことです。教会は、この地上に存在しますが、その時を目ざして、活動する集団です。つまり、この時「純真で非難されるところがなく、イエス・キリストによって与えられる義の実に満たされる」ことを目指して励むのです。
 私たち自身には、不可能のように思われることでも、ただキリストに信頼して信仰に励むときに、誰もがみな、それぞれに相応しい義の実を持つのです。

2016/9/4 ピリピ1:3~7 福音のコイノニア



・霊的交わり
 使徒パウロは、新しく誕生した教会を何よりも喜び、感謝していました。それはキリストを通して、神が生み出した集団だからです。またその集団の本質が、管理や体制というものではなく、霊的交わりであることを明らかにしています。彼自身、「思い」「祈り」、霊的な交わりを保っています。

・福音のコイノニア
 「福音を広めることにあずかってきた」とあります。福音とは、イエス・キリストによって成就した救いの教えです。その福音は信仰者同士の交わりを作りだす性質を持ちます。この交わりのことをコイノニアといいます。そのコイノニアは、時代の流れの中で廃れることなく、永続する唯一の集団です。

・神の臨在
 「あなたがたのうちに良い働きを始められた方」とありますが、それは神です。福音のコイノニアには、神の臨在と働きがあります。私たち人間も、互いの交わりを保ち、自分の救いを確実にしようと努力します。しかし、人間の努力を超えて、神が働いてくださり、救いを完成させてくださいます。
 私たちもこの地域に誕生した福音のコイノニアに招かれています。この交わりこそ、救いと喜びと生命の源泉です。そのことを覚えて、この交わりを愛と献身によって育んでいきましょう。