序
エステル記は、古代ペルシャ帝国の時代、エステルという女性が神の民を危機から救ったことを描いた物語です。
前回は、エステルが王女となって王宮に入ったこと、その時にハマンという悪大臣によって神の民を滅ぼし尽くす命令が出されたことが書かれておりました。
・エステルと祈りの手
この危機の時に、エステルは次のように語り、切に祈りました。「私のために断食してください。三日三晩、食べたり飲んだりしないように。私も…同じように断食しましょう」4:16
神の存在と恵みが感じられないような時代でしたが、エステルと民の祈りは、確かに聞き届けられ、不思議に救済の業が起こってきます。
・救済
エステルのアハシュエロス王に対する嘆願は聞き届けられ、ハマンの悪が暴かれて彼は自分で用意していた20mもの柱につるされて殺されます。
他方、ハマンが憎んでいた善人モルデカイは栄誉を与えられます。彼はエステルの叔父でもあったことから帝国の総理大臣にまで任命されます。